
時は2020年1月
私は今日も元気にUber Eats配達をスタートした。
なんだろう?
いつもにも増して、やる気に満ち溢れている、
こんな日は、全受けするのが私のやり方なのだ。しかし、その全受けが、よからぬ方向へと突き進む、そのことを、オンライン時点では知るよしもなかったのだ。
徐々に徐々に遠くへ
横浜は伊勢崎エリアでスタートしたUber Eats、今日は天気も良く、最高のUber Eats日和なのだ。今日もまた知らない土地、エリア、そしてレストランに出会える。たったこれだけのことが、楽しくて楽しくて仕方がない、Uber Eatsは魅力の塊でしかなかった。朝10時にのサービス開始に合わせ、さっそくオンライン。1分も経たないままマクドナルドが鳴った。
最高のスタートが切れたのだ!
時間3件以上のペースで推移し、鳴ればポチる、レストランで受け取り最速で配達先に向かう、鳴ればポチる、このいつもの流れを繰り返しているうちに、いつのまにやら私の目のと鼻の先に東京があった。この川を渡れば向こうは大都会東京。
上京しよう!
夢と希望に満ち溢れた二十歳前後の若者が心に誓うこの言葉が、私の中を駆け巡る。前々から計画していたかのごとく橋を渡り、さっそく1件鳴ってしまえばもう後戻りはできない、後半戦は東京で勝負する事がここで確定した。
私は、気を緩ませるどころか、さらにさらに深く無我夢中で配達をしていた。もう何時間連続で配達しているのだろうか?トイレすら行っていないではないか。Uber Eatsを始めて1年、私は運転時間を使い切るだけのスキルを十分に心得ていた。気がつけば、
目と鼻の先に埼玉が見えるではないか...
時刻を確認すると夜10時を過ぎている、残りの運転時間も30分にも満たないではないか、私は少しだけ迷ったが、東京の引力から逃れる事はできず、この日のUber Eatsは練馬着地となった。40km弱、私は、この帰宅のための距離を目の当たりにしてもなお、Uber Eatsドーパミンで溢れ、明日はどうしよう、次東京にくる時はどうしよう、狂ってる、これが、Uber中毒者か、クックックックッ